
- 専務取締役 上山 久史 氏
初日は1ページ丸ごと使って新製品名「お風呂の防カビムエンダー」を見せつつ、つぶやくような小さい字で「全面広告する必要あるんか」。「明日、やってみます」の結果は?と翌朝の紙面を探すと3分の1の大きさだが「もっと小さくてもええんとちゃうか」。3日目はさらに縮小した揚げ句「いくらなんでも小さすぎる」――。
ユニークな新聞広告で知られる大日本除虫菊は今年「3つの大きさを使って面白いモノをつくろうやないか」(上山久史専務)と、6月10日から3日間、同一製品の広告を日本経済新聞朝刊に連載した。ツイッターでは広告サイズに反比例するようにインプレッション数が増加。読者を〝宝探し〟感覚に引き込む演出は確実に奏功した形だが、実は紙面の先に〝続編〟も。最終日のQRコードを読み込むと「小さすぎる」を受けて一転、2ページぶち抜きにした架空紙面のAR(拡張現実)画像がスマートフォン(スマホ)で見られる。裏面の「ここまで来るとは……」がオチで、上山氏は「ぜひARまで見て」と呼びかけている。
紙面ビューアーの閲覧データでは、ターゲットとした40歳代女性や30歳代の数値が高い一方、広告・マスコミ関係者の関心も顕著に表れた。同社の広告展開には業界の注目度も高いようだ。

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