【お話をお伺いした方】
東京海上ホールディングス株式会社
経営企画部 ジェームス・デイ様
―――今回の広告を企画した背景(検討を始めた時期、発案された方など)を教えてください
弊社では従来から経営トップが個人投資家説明会で自ら説明するなど、個人投資家の皆さまに向けた情報発信を積極的に取り組んでおります。今回の株式分割に関して広告を行うということも、その一環でした。
掲載の約1ヶ月前に検討を始め、非常に短い準備期間の中でアイディアを広告表現に落とし込み、原稿の制作を行いました。
―――広告制作・広告掲載までの間で、気にかけたこと、苦労したことがあれば、教えてください
株式分割というものをどのようにビジュアル化して伝えていくのかということに気を配りました。
まずは、今回の広告の制作をお願いした博報堂様に協力いただき、株式分割広告の事例を集めるところから取り掛かったのですが、国内では良い事例が見つからず海外の企業の事例を参考にしました。
ただ、海外の事例では会社のロゴマークなどを分割するような見せ方をするものが多く、この表現だと会社が分割されるというような誤解を生む懸念があり、別のアプローチを考えることになりました。その後、議論の中で、小さくなることで「食べやすい」「手に取りやすい」というような表現案が出てきたことにより、食べ物をモチーフにしようというアイディアにつながりました。
株式分割は皆さまからご要望をいただいていたことでもあるため、「身近で手に取りたくなる」「嬉しいこと」といったイメージが想起されるショートケーキをモチーフにしたビジュアルになりました。
コピーの点でも簡潔にメッセージを伝えることに留意しました。株式分割に関して説明するには、専門的かつ難解な文章になりがちです。
そこで今回は個人投資家の皆さまに目にとめていただくことを主眼に置き、「手の届きやすい大きさになりました」とメッセージを簡潔にすることでインパクトを残し、詳細は弊社ホームページの個人投資家向けサイトでご確認いただけるよう、サイトへの導線となる二次元バーコードを追加しました。
経営トップからも簡潔にメッセージを伝えるという表現方法を支持してもらったこともあり、1ヶ月という短期間で広告原稿が制作できたのだと思います。
―――広告掲載後の反響に関してお聞かせください
個人投資家向けサイトへのアクセス数が約50倍に増加しました。
また、新聞広告共通調査プラットフォームの「J-MONITOR」の結果でも、「わかりやすい」、「株式を購入したい」、(良い意味で)「驚かされた」というようなコメントが多かったのも印象的でした。
株式分割というのは広告にするには難しい題材でしたが、このような反響がありとても嬉しく感じています。
*取材にご協力いただいた方の所属部署などは取材当時(2022年11月現在)のものです。