【お話を伺った方】
土岐 晃彦様(マーケティング本部 ブランドコミュニケーション部 ブランド戦略グループ課長)
北川 和正様(コーポレート企画本部 経営企画室広報グループ課長)
――今回の広告出稿の背景を教えてください。
北川氏:2026年1月に社長が交代、2月に新たな中期経営計画の発表と大きな出来事が続きました。ここ数年で国内外に拡大したカゴメグループをひとつに束ねる共通の旗印として「2035ビジョン」を策定し、ミッション・ビジョン・バリューズ(MVV)として体系化しました。こういった取り組みを社内外にどう伝えていくかが、我々の大きなテーマでした。
――社にとって重要な取り組みを伝える場として、日経の紙面広告を選んでもらいました。
土岐氏:応援してくれる生活者や株主、カゴメの変化に期待してくださる得意先へ確実にメッセージを届け、共に未来をつくる仲間になってもらいたい――。そう考えると、そうした方々が読んでくれる媒体は日経一択だろう、と考えました。社内でも違和感の指摘なく決定に進みました。
ウェブ媒体の方がリーチ面でいうと効率の良さはあるかもしれませんが、今回は社員たちが伝道師になって、カゴメの新しい宣言をステークホルダーの皆様に説明していくための「名刺」代わりになるツールがほしいと考え、新聞広告を選びました。
――2035ビジョンを共通テーマに全面広告を3カ月連続で公開しました。
土岐氏:第一弾は決算発表の翌日のタイミングで2035ビジョンを打ち出す純広告、第二弾は3月下旬の株主総会直前に奥谷晴信社長が2035ビジョンに込めた思いを語るインタビューを掲載しました。4月には第三弾として「農と食のウェルビーイング事業」の具体的な取り組みを紹介しました。これは2035ビジョンを実現するための2つの構想のうちのひとつです。
――記事体広告という形式は、これまであまり実施されてこなかったと聞きます。
土岐:これまでの広告はどうしても新商品のプロモーションが中心で、その裏側にある背景や思いを、世の中に発信しきれていないと感じていました。カゴメに眠っているナラティブ(物語)を、社内だけに留めずもっと世に出したかった。そのために今回は記事体広告がマッチすると考えました。
北川:企業イメージ調査でも、カゴメは「安心・安全」や「親しみやすさ」といった点で高い評価をいただく一方、「新たな価値創造に挑んでいる」や「社会課題の解決に取り組んでいる」というイメージがそれほど強くありません。しかし、それを知った人は興味を持って応援してくれることが調査で分かっていました。眠っているファクトを、しっかり読み込んでもらえる記事のかたちで伝えたいと思ったのです。
土岐:ステークホルダーの皆さんに何をどう伝えると分かりやすいかという点で日経の制作チームに相談に乗ってもらいました。私たちと同じ目線に立って思いをくみ取りながら、より良い記事をつくるために記事内容や取材方法を提案してくれたのが印象的でした。
――掲載後の反響はいかがでしたでしょうか。
土岐:商談時や株主総会などで、多くの方から「見ました」という声をいただきました。それをきっかけに話が始まる、コミュニケーションの起点となり、まさに名刺代わりになったと感じています。日経読者からも「内容が分かりやすかった」「カゴメの活動を応援したい」という声をいただけて、出稿してよかったと手ごたえを感じています。
2035ビジョンの中のバリューズに「探究しよう」「先進しよう」「協創しよう」があります。ビジョンの実現に向けて特に大切にしていく価値観です。社員はもちろん、ステークホルダーの方々と協創し、仲間になってもらえたらと考えています。
北川:今回提示したのは、この先10年のビジョンです。カゴメの考え方やストーリーを継続的に発信することで、ステークホルダーの皆さんの理解を深め、広げていきたいと思います。