コラム

日経企業イメージ調査とは? Vol.3_長期測定企業、「成長力」に陰り

日経企業イメージ調査で長期にわたって調査対象としている企業は、「成長」から「伝統」へとイメージを変化させています。経営基盤が安定して成熟化する一方で、新たな成長の柱が見つかっていないように、ステークホルダーには映っています。調査データは、経営戦略が的確にメッセージを伝えているかどうかをチェックする指標ともなります。

製品の「品質」は向上するが、「開発力」は後退

これまでの連載でご紹介したように、日経企業イメージ調査は1988年から調査内容を固定しています。1988年から2019年まで継続して調査している企業のイメージはどう変遷しているでしょうか。継続測定企業は約250社。この平均値の32年間の動きを分析しました。

イメージの変遷を描いた動画を下記にご紹介します。

継続測定企業について調査項目の変化を描くと、「伝統がある」「扱っている製品・サービスの質がよい」のスコアが上昇しています。これらの項目は回答者が企業の活動実績からイメージを想起する傾向があります。
一方、低下した項目の代表例は「研究開発力・商品開発力が旺盛である」です。企業が将来の柱となる製品・サービスを育てていたり、その種を持っていたりする印象があるかどうかを聞いています。この項目は1988年には4番目に印象が強かったのですが、2019年では7番目に低下しています。

長寿企業は「親しみ」「安定」「信頼」に強み

 測定期間である1988年から今日に至るまで、企業の経営環境はバブル経済の崩壊、リーマンショックなど激変が続きました。継続測定企業は、消費者から支持され続けてきたといえます。「親しみやすい」「安定性がある」「信頼性がある」というイメージ項目が一貫して強く想起されていることは、これらのイメージが変化を生き抜く上で重要であることを示しています。
一方、「経営者がすぐれている」「新分野進出に熱心」は1988年に比べて平均値が半分程度に下がってしまいました。

執筆時点の最新データは2019年調査です。新型コロナウイルスの感染拡大という困難のなかで、新たに挑戦すること、企業トップが自らメッセージを発信することは、今まで以上に重要な意味を持っています。。2020年調査で継続測定企業のイメージがどう変化したかについては、またの機会にご紹介します。

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