私は書籍やリトグラフ作品などと同時に、Kinetic Sculpture（動的彫刻）と呼ばれるアクリル作品を制作・発表しています。これらの作品はエネルギーを必要とせず、鑑賞者の動きに応じて自動的に動作します。鑑賞者の動きに作品が反応し、その動きが止まると作品も停止します。このような作品は、生＝動というテーマを探求するものでもあります。
今回、日経広告賞のために、半円の羽をモチーフに選びました。下から順に2、3、4、5、6、7、8枚と、その枚数に応じたスピードで回転します。単純かつ複雑でありながら、特に花びらが舞い上がるような祝祭感が漂う動きを目指し、制作いたしました。
アーティスト／デザイナー
1970年生まれ、武蔵野美術大学卒業
東京在住
視えるものと視えないものに焦点を当て、意図しない形に着目することで、目の前にはない世界の存在を示唆し、鑑賞者に新しい気づきを提供する表現を模索。書籍、リトグラフ、アクリルのオブジェ、映像など、さまざまな手段を通じて、独自の視点からの作品制作を継続的に行っている。
2011年にスイスのLars Muller Publishersより刊行された著作「Poemotion」は、The Most Beautiful Swiss Booksに選出。その後、「Part 2」、「Part 3」および「Moiremotion」を同出版社から刊行、いずれもベストセラーとしての評価を得る。定期的な個展では、リトグラフやオブジェの新作を展示。特に子供から大人まで楽しめる体験型の作品展示を重要視している。国内外でのコラボレーションも積極的に行い、エルメス、北九州市科学館、ラ・メゾン・ド・ウイスキーやベルリン・フィルハーモニーなどとの連携を通じて、広範な分野での活動を展開している。
日経広告賞最優秀賞
日経広告賞部門最優秀賞
日経広告賞 大賞